今日のレシピは、スパイスを効かせたジャマイカの郷土料理ジャークチキン!
以前ご紹介したジャンバラヤ&ケイジャンチキンと似ていて、いろんなスパイスをミックスしたシーズニングを使って作ります。調べてみると「ケイジャンチキン」と「ジャークチキン」を混同しているレシピが多いのですが、正しくはケイジャンチキン=米国ルイジアナ州の郷土料理。ジャークチキン=ジャマイカの郷土料理です!
この二つの地域、地理的には海とキューバを挟んで近しいところにありますが、食文化のルーツは異なっています。ルイジアナ州の食文化は、この地に移住してきたフランス系カナダ人が発展させたもので、フランス料理の要素を含んでいる特徴があります。
一方で、ジャマイカの食文化はアフリカにルーツがあります。スペインによって征服され、労働力としてアフリカから連れて来られた奴隷が発展させました。スパイスの知恵は、奴隷制度から逃れて山奥に隠れて住む人たちが、食料を保存するために考え出したものと言われています。
しかし、どちらの地域もスペイン人によって支配された共通点があります。スペイン料理にもスパイスが活用されますので、それが各々の土地で、歴史に揉まれ進化したと考えると大変興味深いものがあります。歴史と食文化の発展をしっかり勉強してみたくなりますね。
さて、使うスパイスも結構似ている所が多いです。大きく異なるのが、ケイジャンスパイスはガーリック、ブラックペッパー、チリペッパーなどの刺激的なスパイスが主体であるのに対して、ジャークスパイスにはオールスパイスやシナモンなどの甘い香りがプラスされているところ。
この違いが結構大きくて、爽やかなハーブに、甘い香りが奥行を作り、そこに刺激的な辛みのスパイスが効いてくる複雑な味わいがジャークチキンの魅力です。
とはいっても、本場ジャマイカではいろんなお店(屋台も!)で独自にスパイスが配合されていて、店によって味付けもかなり違うんだとか。はっきりした定義がないこともジャマイカらしさなんだそうです(笑)。
ジャマイカンに習って、我が家オリジナルの配合を見つけるのも、スパイス料理の醍醐味ですね!
材料(2人分)
- 鶏もも肉 2枚
- ライム 1個
ジャークシーズニング(使い切り)
- オールスパイス 小さじ2
- ガーリックパウダー 小さじ1(無ければにんにくすりおろし小さじ2)
- オニオンパウダー 小さじ1(無ければ玉ねぎすりおろし大さじ1)
- パプリカパウダー(あれば) 小さじ1
- タイム 小さじ1/2
- チリーペッパー(唐辛子) 小さじ1
- ブラックペッパー 小さじ1/2
- シナモンパウダー 小さじ1/2
- ナツメグ 小さじ1/2
- コリアンダーパウダー(あれば) 小さじ1/2
- 塩 小さじ2/3
- 砂糖 小さじ1
こちらもミックススパイスが市販されていますので、ミックススパイスをベースにお好みに合わせて好きなスパイスを追加してもいいですね!
作り方
(1)鶏もも肉の余計な脂を取り除き、保存用ポリ袋に入れ、ライム(半分)の果汁をかけてよくなじませる。
(2)スパイスをすべて混ぜ合わせる。
(3)スパイスを(1)に加え、袋の口を閉じてよくも揉み、30分休ませる(できれば冷蔵庫で一晩漬けこむとよりおいしい。その場合は焼く1時間前に常温に戻す)。
(4) 魚焼きグリルにセット。弱火で皮面からじっくり焼く(片面8~10分目安)。
(5)しっかりと焼き色がついたら皿に盛り付け、ライムを飾る。ジャマイカ料理らしくケチャップを添えたら完成。
ポイント
- パプリカパウダーとコリアンダーパウダーが無くてもオリジナルスパイスでジャークチキンを楽しんでいただけます(あると色味が良くなったり、香りの深みが増したりしますが、味の決め手になるスパイスではありません)。
- スパイスの辛さはブラックペッパーとチリペッパーの量で調整してください。
あとがき
いかがでしたか。
スパイシーな料理にはトマトが合う!ということで、大胆にケチャップをつけていただくと本当に美味しくなりますよ!
また、本場のジャークチキンは炭火でこんがり焼いているのも特徴です。これからの季節、バーベキューの一品に加えるのもおすすめですが、自宅で作るなら魚焼きグリルが良いですよ。魚焼きグリルは300度まで熱することができる調理器具で、直火であぶって焼くことができるので、スパイスの焦げた焼き加減が一番再現しやすいです。
刺激際立つケイジャンチキンもおすすめです!スパイスに興味がありましたら、こちらもぜひお試しください!
それでは!