3つの工夫で劇的格上げ!うちのナポリタンが一番うまい!

今日は子供から大人まで、みんなに愛される国民食ナポリタンをご紹介!スパゲッティをケチャップで炒めたシンプルな料理ですが、シンプルゆえにいろんな工夫がされ、巷には「究極のナポリタンレシピ」がたくさん存在しています。

現在のようにソースにケチャップが使われるようになったのが、戦後、昭和の時代。昭和21年創業の老舗洋食屋「センターグリル」(横浜)で提供されたものが元祖と呼ばれるようです。センターグリルで提供されるナポリタンは、甘くて濃厚なケチャップソースが、モチモチした太麺のスパゲッティに絡んだもの。具はシンプルにたまねぎ、ピーマン、マッシュルームとハム。そう、今みなさんが「昔ながらのナポリタン」と呼んで愛する原型がそこにあります。

さて、そんなナポリタンを自宅で簡単にできないものかと、いろいろと試行錯誤をしてきました。今日はその研究結果を発表します!よくある「麺の茹で置き」も不要で、自宅にあるものだけで簡単に濃厚なソースが仕上がるレシピです!

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材料(2~3人分)

  • つけ麺用の生麺 2玉
  • ソーセージ 5本
  • 玉ねぎ 1/2個
  • ピーマン 1個
  • マッシュルーム(缶詰) 1缶
  • にんにくチューブ 小さじ1
  • 油 大さじ1

ソース

  • ケチャップ 大さじ8
  • トマトジュース(無塩) 200ml
  • ウスターソース 小さじ1
  • しょうゆ 小さじ1/2
  • みりん 大さじ1
  • 塩 ひとつまみ
  • こしょう 少々
  • 油 大さじ1
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作り方

(1)材料を切っておく。ソーセージは5mmの斜め切り、たまねぎも5mmのくし切り、ピーマンは種を取って3mm程度の輪切りにしておく。

(2)鍋に湯を沸かし、袋の時間通りにつけ麺用の生麺を茹でる。

(3)茹で上がったら冷水にとり、水洗いしてぬめりけを取る。

(4)ザルに上げたら油(分量外)を大さじ1程度で和えて、麺がくっつかないようにしておく。

(5)フライパンに油大さじ1を弱火で熱し、にんにくチューブを軽く炒める。

(6)たまねぎとソーセージも投入し、よく炒めたら、皿に上げておく(ピーマンはまだ炒めない)。

(7)フライパンを軽くきれいにして、(油はひかずに)ケチャップを弱火で炒める。

(8)炒めていくと、だんだんと水分が蒸発してペースト状になってくる。

(9)ケチャップの赤色が濃くなるまでよく炒める(焦げ付かないようにヘラでこそぎ落しながら)。十分に炒めると甘い香りが強く感じられるようになる。

  

(10)写真のような状態になったら、みりんと油各大さじ1を入れて、ペーストを溶かすようによく混ぜる(同時にみりんのアルコールを飛ばす)。

(11)ある程度混ざったら、トマトジュース200mlとウスターソース小さじ1、しょうゆ小さじ1/2を入れてペーストを良く溶かしてソースにする。塩こしょうで味を調える(ここまで弱火で作業)。

(12)中火にして、ソーセージ、たまねぎ、ピーマン、マッシュルームを入れて全体をざっと混ぜる。

(13)麺も投入して、ソースを良く和える。

(14)全体にソースが絡まったら、皿に盛り付けて完成。

ポイント

格上げポイント1:つけ麺用の生麺を使う

センターグリルのナポリタンには、2.2ミリのスパゲティを前日に茹で、冷蔵庫で寝かせたものが使用されています。この方法で調理すると、麺が膨らんでモチモチするだけでなく、麺の表面のツヤもなくなり、ソースがねっとりと絡むようになります。

しかし、2.2ミリのスパゲッティは、スーパーではなかなか見かけませんし、茹で置きする手間もかかるのが難点。

そこでご提案したいのが「つけ麺用の生麺を使う」こと。厳密には中華麺とスパゲッティの原材料は異なりますが、小麦粉と卵を使っているという共通点があります。大きく違うのは中華麺にカンスイが入っている点。カンスイとは炭酸ナトリウムなどのアルカリ性の水のことで、麺に独特のコシや弾力を加え、麺の発色を良くする効果があります。また、中華麺は生麺で売られているのに対し、パスタは乾麺に加工されている点も大きな違いです。その結果、中華麺はそのままでスープを絡めやすくなっているのに対し、パスタはそのままではソースが絡みにくいため、ゆで汁と油を「乳化」させて、麺にソースが馴染みやすくする必要があります。

ちなみに、スパゲッティを茹で置きする狙いは、麺のでんぷんに水分を含ませて、もちもちした食感に仕上げるため。特にスパゲッティの特徴である弾力性や、型崩れのしにくさ(ソースとの絡みにくさ)をあえて殺すことをしています。

つまり、「ゆで置きした麺は生麺に近づけようとしている」と言っても過言はないでしょう。であるならば、最初から生めんを使ってしまえばいいんです!しかもカンスイの効果で、よりモチモチした弾力を楽しめるつけ麺用の生麺がベストということになります。

格上げポイント2:ケチャップだけでよ~く炒める

続いてソースにこだわります。

センターグリルのナポリタンは、濃いオレンジ色でドロッとしたソースが特徴。使用するケチャップも一味違い「カゴメ 業務用 トマトケチャップ特級」というのを使っているそうです。このケチャップ、JAS特級グレード品となっており、通常のケチャップより濃度が高く、余計な添加物も入っていません。そのため料理に使うと色・コクが良くなるんだとか。

個人でも購入可能ですが、やはりハードルが高くなりますので、家にあるもので代用していきます。

まず、通常のトマトケチャップをフライパンでよ~く炒めることで、コクと甘さの濃度を上げていきます。同時にペースト状になるまでよく炒めて、酸味をしっかり飛ばします。こうすることで、さらに旨味と甘さを感じやすくするのが狙いです。特に市販のケチャップには酢が添加されているので、酢由来の酸味をしっかり飛ばしておきます。

出来上がった濃厚ペーストを、何かで溶いてソースに仕上げるのですが、もちろん水ではもったいない。トマト100%の水分、トマトジュースを使用することで、特級ケチャップに近づけます。トマトジュースはトマトを破砕して搾汁し、皮、種子等を除去したものを、さらに殺菌のために熱処理しています。つまりトマトのいいとこだけのソースというわけ。先ほど酢由来の酸味はすべて飛ばしてしまいましたので、ここでトマト由来の優しい酸味を加えることも狙いです。

※ちなみにケチャップとトマトジュースはカゴメのものを使用しています。

格上げポイント3:隠し味でトマトの旨味を引き上げる!

ケチャップとトマトジュースにより、トマト由来の最強ソースが仕上がりましたが、塩味、甘み、旨味などのバランスを整えるために、少しの隠し味で調整します。

おすすめしたいのが、みりん、ウスターソース、しょうゆです!

特にみりんが重要。濃厚な甘みのソースに仕上げるために、できればトマト由来の甘みを邪魔したくありません。砂糖では甘さが強すぎてしまうため、みりんを使うことでトマトを邪魔せず、甘みを引き上げます。

また、ウスターソースとしょうゆによって塩味と旨味を加えます。味を引き締めることが狙いです。

あとがき

いかがでしたか。

ナポリタンの魅力は、美味くて、安くて、手軽なことだと思っています。休日のお昼ご飯に、美味しいナポリタンが食べたいな~と思ったまさにその時に!家にあるものでサッと作って、楽しめること。その風景もナポリタンが愛される理由ではないでしょうか。

そのためには、やはり手軽に作れることが大事。つけ麺用の生麺を使えば、味を妥協せずにそれが可能です。一度食べてしまうと、普通のスパゲッティには戻れなくなってしまうほど、うちの定番料理になりますよ!

それでは!

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