和とフレンチの融合。「塩ビーフシチュー」にほっとする。

今日は塩だけで味付けをして、食材由来のスープを堪能する「塩ビーフシチュー」をご紹介します!

きっかけは、フランスのアルザス地方に伝わるベッコフという料理。豚肉、牛肉、ラム肉の三種類の肉と野菜、じゃがいもをたっぷりの白ワインに浸し、オーブンで煮込んだ料理です。

ストウブを購入してからというもの、オーブンで煮込む料理を作りたくて仕方がなかった私(笑)。何かないかと、いろんなレシピを調べる中でこのベッコフを知りました。本場ではベッコフ鍋という陶器の鍋を使い、パン生地で蓋を密封して作る料理です。食材の旨味を逃さない調理法なんですよ。

アルザスと言えばリースリングなどの白ワインの産地として有名で、ベッコフにもふんだんに白ワインを入れて作ります。日本では、フランス風肉じゃがと呼ばれたりもしますが、白ワインを使っているため、後ひく酸味が特徴な煮物です。

いずれベッコフのレシピもご紹介したいと思いますが、本日はこの調理法を参考に、日本人の舌に合わせたスープに改良してみました。名付けて塩ビーフシチュー!食材の旨味が溶け出した絶品スープを楽しむために、味付けはシンプルに塩で整えるだけにしました。

また、白ワインではなく、昆布だしを使ってより日本人に親しみやすい味にしています。昆布だしをベースに、肉や香味野菜、ハーブから染み出た旨味のおかげで、塩しか入れていないのに濃厚なスープになりました。

もちろん、オーブン調理のおかげで食材は柔らかく仕上がります。フレンチと和食のいいとこどりといった料理。調理も鍋まかせで手間いらずですので、お家で過ごす週末にいかがですか。

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材料(2~3人分)

  • 牛すね肉 400g
  • たまねぎ 1個
  • にんじん 1/2個
  • じゃがいも 中3個
  • セロリ 1/2個
  • にんにく 1片
  • 昆布だし 600ml~800ml
  • 塩 小さじ1程度(6g~10g)
  • パセリ(みじん切り) お好みで

マリネ液

  • 白ワイン 100ml
  • 塩 適量
  • こしょう 適量
  • ローリエ 1枚
  • タイム 3~4本
  • パセリの茎 1~2本
  • クローブ 2個
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作り方

(1)タイムとパセリの茎をタコ糸でまとめておく。

(2)牛すね肉に塩、こしょうをして保存用ポリ袋に入れ、ハーブ(ローリエ、タイム、パセリの茎、クローブ)と白ワイン100mlを入れて、冷蔵庫で一晩漬けこむ。

(3)蓋のできる容器に水を入れ、出汁が出るように切れ目を入れた昆布を入れて1リットル程度の水につけておく(同じく冷蔵庫で一晩)。

(4)調理当日。たまねぎの皮を剥き、芯に十字の切れ込みを入れる。にんじんも縦に十字の切れ込みを入れる。セロリは筋を取り10㎝に切る。じゃがいもはよく洗い、皮のまま使う。にんにくも皮を剥いてそのまま使う。

(5)ストウブに昆布と、水で出した昆布出汁600mlを入れて、弱火にかける。

(6)沸騰直前になったら火を止め、昆布を取り出す。

(7)ストウブに野菜と肉、マリネに使ったハーブ類を入れ、塩小さじ1を振りかける(グローブは無くなりやすいので、たまねぎに刺し込んでしまうとよいです)。

 

(8)オーブンを200度に予熱したらストウブを入れ、2時間加熱する(圧力鍋でも作れます。その場合は30分加圧して火を止め、圧力が自然に下がるまで放置すればOK)。

(9)2時間経ったらストウブを取り出す。味見をしてみて塩味を決める(弱火で加熱しながら、薄ければ塩を足し、濃ければ昆布だしを加える。加熱によって水分が減っていた場合も、昆布だしを加えて調整する)大きい具材はナイフでカットしながら盛り付ける。

(10)お好みでみじん切りにしたパセリを飾れば完成。

ポイント

  • ワインに漬け込むことで肉が柔らかく仕上がります。
  • 野菜を大きいまま煮込むことで煮崩れを防いでいます。食べる直前に切れば、見た目も美しく仕上がります。
  • 使用する鍋の大きさ・形状やオーブンの火力によって水分の蒸発量が変わってきます。レシピはやや薄味に設定していますので、最後に味見をして好みの塩加減に調整してください。
  • マリネ液をスープに加えてもOKです。マリネ液を加えると、酸味のあるスープとなりますので、お好みで調整してください(ちなみにアルザスのベッコフは全量ワインで作ります)。

あとがき

いかがでしたか。

デミグラスソースのビーフシチューもおいしいですが、日本人としては食材由来のだしを味わう料理にほっとします。

フレンチにも「フォン」というだし文化があり、きっかけになったベッコフにもどこか和食とのシンパシーを感じずにいられません。だし文化で世界の料理を見ると奥が深いです。

それでは!

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