明日世界が滅ぶなら、今晩私はこの「天津飯」を食べる。

見てください、この美しいビジュアル!卵を纏わせる料理というのは、どうしてこんなに人の心をつかむのでしょうか。もしも明日世界が滅ぶのならば、私は最後にこの天津飯が食べたい。そう思えてしまう、自慢のレシピです!

天津飯を作るうえでの最大の注意点が「飽きない味」にすることです。シンプルな料理だからこそ、味や素材のバランスが非常に重要になります。

まず、甘酢あんは少し多めに砂糖と酢を利かせて、味にメリハリをつくります。また、オイスターソースや酒、鶏がらスープの素などを加えてベースとなるうま味を作ることも欠かせません。

さらに、食感にアクセントを加えることも重要です。ご飯、卵、カニかまと軟らかいものばかりで単調になりやすいので、長ネギのシャキシャキした食感や、香り高いしょうがの千切りを入れて変化を加えましょう。

彩りだけに思われがちなグリーンピースも、独特の苦味のアクセントでしっかり仕事をしているんですよ。

最初はふわとろの卵とカニかまのうま味に癒され、次に甘酢あんの刺激で食欲中枢にスイッチが入ります。食べ進めてもネギの食感や、たまに広がるしょうがの香りが楽しく、グリーンピースのほのかな苦みでまた印象が変化していきます。

気が付けばそこには空になったお皿だけ。「明日世界が滅ぶとしても、今私は幸せだ。」そう感じてしまう最高の一皿をどうぞ!

スポンサーリンク

材料(2人分)

ご飯 2膳
卵 3個
カニかま 60g
長ネギ 1/3本
しょうが 1/2片
塩 少々
こしょう 少々
ごま油 大さじ1
グリーンピース(缶詰や冷凍) 15粒

甘酢あん

水 150ml
醤油 大さじ1
オイスターソース 小さじ1
酒 大さじ1
砂糖 大さじ2
酢 大さじ1
鶏がらスープの素 小さじ1
片栗粉 大さじ1

スポンサーリンク

作り方

(1)長ネギを細く斜め切りに、しょうがは細切りにする。カニかまは細く裂いておく。卵をボールに溶き、塩こしょうを加えて空気を含ませるように混ぜる。<甘酢あん>を合わせておく。
(2)フライパンにごま油を大さじ1/2程度熱し、中火でカニかま、長ネギ、しょうがをサッと炒める。
(3)(2)を卵に加え全体を混ぜる。ご飯を皿に盛っておく。
(4)フライパンにごま油大さじ1/2を加え、中火で温める。油をしっかり熱してから卵をいれ、空気を含ませるように菜箸で全体を大きく数回混ぜる。
(5)5割程度火が通ったら火を止め、形を調えてご飯の上に盛り付ける。(片面だけ焼けばよい)
(6)フライパンに<甘酢あん>とグリーンピースをいれ、とろみがしっかり出たところで卵の上にかけて出来上がり。

ポイント

  • 卵をフライパンに入れたとき「ジュー!」といい音が出るように、事前にフライパンをよく温めておきます。
  • 卵は菜箸で数回くるくる混ぜて空気を含ませたら、すぐに火を止めてご飯に盛り付けます。とろとろふわふわの卵を作るために、火の入れ過ぎに注意してください。

あとがき

いかがでしたか。大げさではなく、マジで美味しいレシピですので是非お試しを!

ちなみに、天津飯は中華料理ではなく、日本起源の料理です。日本の中華料理店では必ず見かけるメニューですが、本場中国には天津飯という料理はありません。昭和の物資不足の時代に、中国「天津」のお米を使って作られたことから天津飯という名前になったと言われています。

発祥という意味では東京説と大阪説があります。真相は定かではありませんが、実際に天津飯には「甘酢あん」を使う関東風と、「醤油あん」を使う関西風で味が異なるので、東西で独自の発展をしてきたことは間違いなさそうです。

そりゃ日本発祥の料理ですから、日本人の口に合わないわけがありませんね(笑)。関西風は卵粥のようにもっと優しい味わいなんでしょうね。一度本場で味わってこないと!

それでは~

スポンサーリンク